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歌詞を見ながら新しい校歌を歌う沼田高校と沼田女子高校の生徒たち=2024年10月9日、沼田市東倉内町、星井麻紀撮影
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 群馬県立沼田高校(沼高)と県立沼田女子高校(沼女)が統合し、来年4月に開校する新しい「沼田高校」の校歌が9日、両校生徒の企画による初の合同行事でお披露目された。作詞した高崎市在住の芥川賞作家、絲山秋子さんも出席し、歌詞に込めた思いを語った。

 絲山さんは校歌の歌詞を手がけるのは初めてで、「(校歌が)がらっと変わって、卒業生が寂しくならないように」と、両校の校歌や教育方針、沼田の自然環境などから言葉を集めたという。

 昨年12月、作曲した洗足学園音楽大(川崎市)の伊藤康英教授から曲を受け取ると、「メロディーが言葉を連れてきてくれた」。連絡を取り合って3日で完成させた。校歌に込めた思いについて、絲山さんは「自分を大切に、周りの人を大切にして欲しい。それが一番伝えたかった」と述べた。

 合同行事には両校の生徒約700人が参加した。沼女の生徒会長、桜沢になさん(17)は「男子の歌声が入ると迫力がある」。沼高の生徒会長、大竹翔太さん(17)は「こんなにたくさんの人が歌う校歌になるんだと実感した。統合に向けてしっかり取り組みたい」と話した。

 合同行事は両校の生徒が親睦を深めるために昨年夏から企画していたもので、一緒にクイズなどをして交流した。(星井麻紀)

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